「家族のために作ったブレスレットを、転職を機に作り直してもらえませんか」

京橋のお店に、そんなご相談をいただきました。もともとは、お客様がご家族のためにと作られたブレスレット。それを、新しいお仕事という節目に合わせて整え直したい、というご依頼でした。

初めてのお店は、誰だって緊張する

その日は、ブレスレットの持ち主であるご本人が、初めてお店に来てくださいました。

天然石のお店に初めて入るときは、誰でもすこし身構えるものだと思います。何を聞かれるんだろう、何か買わされたりしないだろうか——。

でも、席についてお話をするうちに、表情が少しずつやわらいでいくのが分かりました。あとから「明るい店内と対応に、心がほぐれたようです」と教えていただいて、わたしたちもうれしくなった出来事です。

「望む石」と「気になる石」を、一緒に選ぶ

リメイクでは、ご本人が「こうありたい」と望む石と、お話を聞きながらわたしたちが気になった石を、一枚のお盆の上で一緒に選んでいきました。

出来上がったブレスレットは、見ちがえるようだったそうで、ご本人も大満足のご様子だったと、のちほど聞かせていただきました。

同じ石たちでも、いまの自分に合わせて組み直すと、手元の景色は変わります。リメイクの面白さは、ここにあります。

乗り切ったのは、ご本人

それから1ヶ月ほどして、うれしいご報告が届きました。

とても大変な転職だったけれど、いろいろなことを乗り切って、新しい場所でいいスタートが切れたこと。いい人にも巡り会えたこと。そして、ブレスレットが「これからは心のよりどころになりそうです」という言葉。

ここで、はっきりお伝えしておきたいことがあります。

大変な転職を乗り切ったのは、石ではなく、ご本人です。

迷いながらも決断して、新しい環境に飛び込んで、ひとつずつ乗り越えていった。その歩みのそばに、家族が用意してくれたお守りがあった。わたしたちは、そう受け取っています。

節目に、石を整え直すということ

ブレスレットは、作って終わりではありません。

転職、引っ越し、新しい挑戦。人生の節目では、その人の「いま」が変わります。だから彩石屋 京橋店では、節目のタイミングで石を見直し、いまの自分に合わせて整え直すことをおすすめしています。

身につけるものを節目で整えるのは、衣替えに似ています。季節が変わったら、装いも変える。それだけのことなのに、気持ちまで切り替わるから不思議です。

贈ることも、見守ることのひとつ

このご依頼がすてきだなと思ったのは、ご本人ではなく、ご家族が動かれたことです。

がんばる人の隣で、何ができるか。声をかける、ごはんを作る、そっとしておく——形はいろいろありますが、「あなたの節目に合わせて、お守りを整え直しておくね」というのも、立派なそのひとつなのだと教えていただきました。

「次はわたしの番です」と言ってくださったお客様。人生の道がどちらへ続いても、節目のたびに整え直せばいい。お会いできる日を、楽しみにお待ちしています。